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米、デンマークと協力しメルケル氏ら欧州首脳を盗聴

米、デンマークと協力しメルケル氏ら欧州首脳を盗聴

Posted June. 01, 2021 08:14,   

Updated June. 01, 2021 08:14

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米国家安全保障局(NSA)が2012~14年にデンマークの国防情報庁(FE)の支援を受けて、ドイツのメルケル首相ら欧州諸国の高官に対するスパイ活動をしていたと、デンマークのメディアが先月30日(現地時間)、報じた。当時は、バイデン米大統領がオバマ政権で副大統領を務めていた時だ。

デンマークの公共放送DRとドイツのメディアは30日、NSAとFEが「ダンハンマー(Dunhammer)作戦」と呼ばれる監視プロジェクトを通じて、ドイツ、フランス、ノルウェー、スウェーデンなど欧州諸国の政治家や官僚に対しスパイ活動をしたと伝えた。これによると、NSAはデンマークのインターネット網と「クラウンジュエル」と呼ばれるデンマークの諜報システムを利用して、メルケル氏やドイツのシュタインマイヤー外相(当時)、シュタインブリュック野党代表(当時)らを盗聴した。NSAは、彼らの通話内容やメールだけでなく、チャットアプリのメッセージなど「スマートフォンを通じて得られる全てのもの」を盗聴した。

スパイ対象国と報道された国々は憤慨し、米国とデンマークを非難した。スウェーデンのイェンス・ホルム下院議員は、「非常に卑劣で呆れた事件」と憤った。ノルウェーのアウドゥン・リースバッケン社会党代表は、「深刻で不安な裏切り行為」と主張した。ドイツのパトリック・センスバーグ連邦議会下院議員は、「どのようにしてこのようなことが起きたのか疑問だ」といぶかしがった。英国など欧州のメディアは一斉に今回の事件を伝えたが、米国の主要メディアは同日まで関連報道を扱わなかった。

NSAの盗聴問題は初めてではない。NSAと米中央情報局(CIA)でコンピュータエンジニアとして働いたエドワード・スノーデン氏は13年、NSAの民間人監視プログラム「プリズム」を告発した。スノーデン氏は先月30日、ツイッターに、「バイデン大統領が今回のスキャンダルに深く関与している」と明らかにした。


李恩澤 nabi@donga.com